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一般歯科

【一般歯科とは】

一般歯科は、小児歯科、矯正歯科、口腔外科といった特殊な歯科診療と区別し、主に虫歯の治療、歯の根の治療、歯周病の治療などを中心とした口腔内の疾病を取扱います。
通常、歯科医院を受診した際に受ける治療の大半を一般歯科と考えていただいてよいかと思います。

【虫歯について】

口腔内には数百種以上の常在菌が存在し、その中でもストレプトコッカスミュータンスという細菌が虫歯を引き起こすのに大きく関与しています。
口腔内の細菌が食品に含まれる糖質と結びついて増殖し、歯の表面に黄白色を帯びた粘着性物質を形成します。これがプラーク(歯垢)です。
プラークは同時に細菌の住みかとなり、プラークの中のストレプトコッカスミュータンスが糖質を自己の栄養として利用するため分解し、その代謝産物として酸が産生され、その酸によって歯が溶かされてしまうのが虫歯です。



その結果として プラークの中に酸が産生されると、pHが酸性に傾き歯の表面のエナメル質を溶かし始めます。これを脱灰と言います。
唾液の作用によって数十分すると、アルカリ性に戻り、溶けた歯が修復されます。これを再石灰化と言います。
これをグラフ上の曲線で表したものがステファン・カーブで、食事の度に脱灰と再石灰化が繰り返される中で、再石灰化よりも脱灰が多く起これば、その結果として虫歯になってしまいます。

虫歯は「どんなに頑張って歯磨きをしても出来てしまうもの」ではなく、毎日の歯磨き(プラークコントロール)をしっかり行えば、「確実に予防ができる病気」です。
放置すれば虫歯は進行する一方ですから、早めに歯科医院へ行きましょう。早期に治療をすれば痛みや治療に掛かる時間や費用といったストレスも少なくて済みます。

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【虫歯の進行と治療】

 

分類・進行度合

状態

CO(脱灰・初期虫歯)
C1

歯の表面が白く濁っていますが、自覚症状はなく痛みもありません。 この段階であれば、適切なブラッシングと予防処置により再石灰化が期待できます。

C1(エナメル質に限局した虫歯)
C1

エナメル質が溶けている状態です。痛みはありませんが、放っておくと虫歯が進行してしまう状態です。 この段階の虫歯はエナメル質を削り、CR(コンポジットレジン)というプラスチックを詰めて治療します。

C2(象牙質に進行した虫歯)
C2

歯の中の象牙質まで進行した状態です。冷たいものを食べたり飲んだりすると、凍みたり痛んだりする段階です。 この段階の虫歯は虫歯の部分を削り、詰め物(インレー)で治療するのが一般的です。
審美的な治療

C3(歯髄にまで進行した虫歯)
C1

虫歯が歯髄(神経)まで達した状態です。この段階までくると、激しい痛みを感じます。この段階の虫歯は神経をとる治療が必要となり、神経の治療後、差し歯や被せ物(クラウン)で治療するのが一般的です。
審美的な治療

C4(歯の根まで進行した虫歯)
C1

歯の根っこだけが残ってしまった状態です。最悪の場合、抜歯が必要となります。抜歯後の治療法としては入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。
入れ歯による治療 
インプラントによる治療

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【象牙質知覚過敏】


「虫歯もないのに歯が凍みる」という症状は知覚過敏であることが多く、正式には象牙質知覚過敏症と言い、一般的に冷たい飲み物などの温度刺激や歯ブラシの接触などによる一過性の痛みを呈しますが、持続しないのが特徴です。

いくつかの発症機構が提唱されていますが、主として象牙質に加わった刺激によって象牙質にある無数の小さな管(象牙細管)の中の組織液が動き、神経を刺激して一過性の刺すような鋭い痛みが生じるという「動水力学説」が最も広く受け入れられています。




口腔内の所見では、咬耗症やくさび状欠損などによるエナメル質の物理的摩耗、酸食症などによる化学的摩耗、歯周炎の進行や不適切なブラッシング、歯肉の加齢的変化など様々で、フッ素などを塗布し作用させる方法、皮膜やレジン(プラスチック)で塞ぐ方法、レーザー照射などの治療方法が一般的です。

「歯が凍みる=知覚過敏」と自己判断で勝手に思っても、虫歯や歯周病などの可能性も十分考えられますので、歯が凍みる症状があったら、早めに歯科医院で診察を受ける事をお勧めします。

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【歯軋り】


歯軋りとは、上下の歯をギリギリとすり合わせたり、グッと食いしばったりすることを言い、専門的には「ブラキシズム」と呼び、以下の3つに大別されます。

  1. グラインディング
    「ギリギリ」と歯を擦り合わせる歯軋り。 一般的に歯軋りと呼ばれているのは、主にこのタイプです。
  2. クレンチング
    「グッグッ」と上下の歯を強く噛み締める歯軋り。
  3. タッピング
    「カチカチカチ」と歯を打ち鳴らす歯軋り。

本来上下の歯と歯は安静時には、接触していないのが正常な状態です。つまり歯軋りは、常に上下の歯と歯が接触し過度の力が掛かっている異常な状態です。
現在、歯軋りの原因は、精神的なストレスなどが関係しているとされる説が最も有力で、ストレスを解消するために行われていると考えられており、歯軋りの問題点として、

  • 歯が削れたり割れたりすることがある
  • 歯科治療で入れたセラミックが欠けたり、詰め物や被せ物が頻繁に外れる
  • 歯周病が進行しやすくなる可能性がある
  • 顎関節症が悪化する可能性がある
  • 虫歯ではないのに歯が凍みる
  • 肩こりや偏頭痛などの原因になることがある

などがあります。

まず、歯軋りの原因がストレスの可能性であることが多いため、ストレスを軽減させる、噛みしめに気付いたら直ぐに止めることが重要です。
極端に噛み合わせが高すぎる、あるいは低すぎる被せ物等が入っている場合には、それを調整または作り直しする場合もありますが、歯科で最も良く行われる歯軋りの治療法は「ナイトガード」(マウスピース)です。
就寝時にマウスピースを装着することで、歯に掛かる負担を軽減させることができます。

また、歯軋りは子供にもよく見られますが、これは歯の生えかわりや骨の発育に必要なものであり、ほとんどの場合臨床上問題ありません。

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