積もった雪もアッサリ溶けました。
週の真ん中水曜日です。
さて、今夜は医療連携研修会に出席。
今日のお勉強は、摂食・嚥下障害についてです。
日本人の死亡原因の三大疾病であるガン、心疾患、脳血管疾患に続くのが肺炎。
特に65歳以上の死亡率が非常に高く、90歳以上では死亡原因の第2位にもなります。
ところで、高齢者の肺炎の多くが誤嚥(食べ物や唾液などが気管に入り込むこと)によって引き起こされることが知られるようになってきました。
特に脳血管障害、パーキンソン病、認知症などの方では、喉の神経や筋肉が正常に働かないため上手く飲み込めず、また、誤嚥した際の咳やむせるといった動作も鈍くなるうえ、抵抗力や免疫力も低下していれば肺炎のリスクが高くなります。
さらに、日頃の歯磨きや入れ歯の清掃行っていない場合や不十分な場合では、口腔内の細菌が繁殖し、肺炎の危険度は増すのは当然です。
しかしながら、病院や介護施設、居宅療養等の場において、口腔ケアやリハビリテーション、摂食・嚥下障害についての基礎的な知識をはじめ、様々な格差が大きく存在します。
例えば、歯科の立場からすれば、義歯は外して清掃することは当たり前なことですが、義歯を入れたまま歯磨きをしていたりすることもあれば、義歯を入れっぱなしで清掃したことすらないようなことが現場レベルではあるのです。
また、歯科の立場からすれば、1本でも多く天然歯を残したいと考えるのが普通ですが、クラスプ(歯に掛けるバネ)が幾つもあるような複雑な義歯よりも、逆に現場レベルでは総入れ歯の方が口腔ケアがしやすいという現実的なところもあるようです。
まぁ そうですよね、、、 そう言われればそうナンですけど、立場が違えば温度差がありますね。
すごく難しいところです。。。
ですから、口腔ケアやリハビリテーション、摂食・嚥下障害に関わるそれぞれの職種が、知識だけでなく、現場レベルで抱える問題なども含めた格差を是正し、連携が密に行えるようなシステム策定が必要です。
近年、口腔ケアをしっかり行い、摂食嚥下機能を高めることで、誤嚥性肺炎を予防できるという効果を認める研究や論文発表も増え、本格的に口腔ケアを初めている病院や施設が徐々に多くなってきています。
ますます加速する高齢化社会に向けこれからもっと重要になる分野ですから、ここんところを押さえていかないといけません。